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連載第9回/暗視スコープ

第三世代の暗視スコープ 私は、仕事が終わった後に気分が良い時は、ひとりで横浜港にフラッとクルージングに出かけることがある。 好きな音楽を他人に迷惑をかけることなくボリューム最大にして突っ走る。 ボートも曲に合わせてリズミカルに波を切っていく。 ベイブリッジを出た付近から振り返るとベイブリッジと富士山がラップして最高のトワイライトが味わえる。 ボートを乗っていて良かったと思う瞬間だ。 冷えたビールを飲み干し、さて帰ろうかと思うとそこには闇の世界。 初心者はよく、驚くのだがボートには、自動車のようにヘッドライトがないので無灯火で走らなくてはならない。 特に横浜港のように頻繁に船が行き交う航路は、夜の操船には細心の注意が必要なのはいうまでもない。 標識のない本船用の係留ブイが戦場の地雷のごとく点在する。 もし、ぶつかったらFRP船など木端微塵だ。 数年前に知り合いの初心者が深夜に横浜港をクルージング中、暗い防波堤に激突し顔面血だらけになって帰って来たことがある。 理由を聞くと防波堤が闇に溶け込んで確認できなかったのだそうだ。 では、闇夜でも障害物が把握できる便利で手軽なアイテムは存在しないのだろうか? そこで暗視スコープである。 暗視スコープの原理を簡単に説明すると被写体の光を増幅させ、人間に見えやすくさせる補助機械だ。 一種のメガネととらえても構わない。 人間の目の能力は、遠くを見る能力だけでなく、暗さや明るさの中で見ることができる能力もある。 しかしながらその能力は動物と比較にならないほど暗闇には弱くできている。 人間は動物と違い昼間活動しやすいように目が光りに対して強く、逆に微量な光を認識する能力が劣っており夜間の活動には向いていない。 これらの暗視スコープは、夜間に使用することで動物並みに闇夜で目が効くようになる画期的アイテムだ。 湾岸戦争時に、米軍が“砂漠の嵐作戦”でも使用した実績もありその最新の技術には脱帽する。 新しい世界の始まりといってよい。 第三世代の暗視スコープ 当初軍事用に開発されたこれらの商品も近年では一般ユーザーの手に入るようになってきた。 米国では、日常的に夜間の密漁や遭難者の発見、ビルや工場の警備、危険で外出できない際の外の様子を探るため、などと幅広く利用されている。 マリン用に開発された暗視スコープは、夜間の入港時や浮遊物の発見に大いに役立ちボートユーザーの新しい視覚として活動範囲を拡げることだろう。 特に花火を見るために遠くから来る場合などは必要なアイテムとなるだろう。

    暗視スコープの特徴
  • 夜間に見えにくいものが見えるようになる
  • 夜間の安全を確保する
使用上の注意

昼間の光線は明るすぎるためフィルターなどでの使用は決してしないこと。 太陽を絶対見ないこと。 暗視スコープは、視界が狭いため装着しながらの運転や操船はしないこと。 双眼鏡や望遠鏡とは種類が違うので要注意。


株式会社プロジェクトケー
マリン事業部 :神奈川県横浜市中区長者町5-75-1 2階
カフェ事業部 :東京都港区赤坂6-13-6 1階
企画開発室  :東京都港区西麻布3-13-16