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連載第18回/ ボートキャビンの暖房設備について考える
私は、冬になると恒例の行事として(メンテナンスを兼ねて)仲間とボートのキャビンで「おでんパーティー」をやることにしている。 シーズンオフだからと云ってボートに遊びに来てエンジンをかけてあげないと春になってエンジンの機嫌が悪くなるからだ。 キャビン内に「おでん」用のポータブルコンロを持ち込んでしばらくすると狭いキャビンの空気はすぐに暖まってくる。 壁を触ってみる。非常に冷たい。 断熱材の入っていない厚さ数ミリのFRPは外気の味方らしい。 まるで雪でこしらえた「かまくら」で遊んでるような気分だ。 キャビンを常時暖かくできたらどんなに楽しいだろうか。 誰しもがキャビン内にヒーターでも設置してはどうかと考えた事があるはずだ。 FRPを暖めることは夏でない限り難しい。 そこで、空気を暖める事を考えてみよう。 自動車のヒーターは、エンジン熱を利用して車内に暖気を送っている事はご存知だろう。 ボートについてもエンジンの熱を利用して暖を取ることはできないのだろうか。 そこで今回ご紹介するアイテムがウォーターヒーターと云うユニットである。 アメリカ製の輸入クルーザーによく装備されている小型の汎用ユニットで大部分の国産クルーザーにも取付が可能だ。 熱量は概算で25000BTU〜36000BTUと比較的暖かい。 マークルーザーやボルボのエンジンなどの冷却系統にウォーターピックアップアダプターを取付け暖められた冷却水の一部利用して使用する。 自動車のラジエターをイメージすれば想像がつくはずだ。 ユニットの中には小型電動ファンが付けられておりスイッチを入れることでこのファンが回り暖かい空気をキャビン内に送る仕組みだ。 ユニット内を通過した水は再びエンジンの冷却系統内にもどされる。 価格は、ユニット本体が3〜4万円と云ったところ。 本体の他にアダプターとホースが必要だ。 その他に私は、ポータブルガスコンロをキャビンのテーブルで点火させて置く方法で暖を取っている。 但し、すぐに空気が悪くなるので換気に気を付ければ簡単な方法と云えよう。 同じ様な方法で製品かされているものにワームと云うカセットボンベ式の暖房器具もある。 また、12ボルトバッテリーに変圧装置であるインバーターを取り付ければ、家庭用の100ボルト電気ストーブやセラミックヒーターが使える様になるので試して頂きたい。 但し、バッテリーを使い過ぎることがあるので注意すること。 キャビンは、暖かくなったがバッテリーが上がってエンジンが回らなければ洒落にならないぞ。
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