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連載第23回/米国NAVYでも正式採用されている高性能アルミアンカー

今年もまた、船上花火観覧や船上BBQのシーズンが到来した。 ボートの上で行うイベントはオーナーでよかったと実感できる瞬間である。 さて、最近の人気ボートは、小型パッケージボートが主流になってきており、購入すると係留備品として重いアンカーがセットで付属されている。 小型ボートには、特にアンカーを固定するような器具は設置されていない。 ではアンカーの保管はどのようにしたらベストかを考えてみよう。 特に収納場所が少ない17〜21ftのオープンボートの方は参考になるはずだ。 国産の23ft艇に乗って船上BBQをやるために海岸の近くの入り江でアンカーをしようとして苦労した時のことだ。 小さいボートは、バウデッキにアンカーデービットでアンカーを固定して置けないので必ずアンカー作業は手作業で行わなければならない。 重いアンカーを何度も水中に入れ直しやっとの思いで作業は完了する。 分解のできない重いアンカーはいつもバウキャビンの中央を占領し、洗いきれない藻や泥は、異臭を放ちキャビンは独特なにおいがとれない。 また、スチールに亜鉛メッキされたアンカーは、メッキが剥げると錆がでてきてデッキを変色させてしまう。 分解収納できて錆びず確実に効くミラクルアンカーはないのだろうか?

分解収納が可能な代表的なアンカーに米海軍やコーストガードで正式採用されている米国製フォートレスアンカーが挙げられる。 世界中のあらゆる条件下でテストにテストを重ねた結果、米国の専門家の間で「世界のベストアンカー」と絶賛される地位を得たアルミ製アンカーだ。 アンカーは重量で効くものではなく形状で効くことをフォートレスは実証した。 重い鉄の塊を海中に投げ入れても効果はない。 また、特許形状であるために他社には真似ができない。フォートレスは、海底の地質によつてフレーク角度を変えることも可能だ。 柔らかい泥質ではフレーク角度を45゚に設定、通常は32゚に設定する。 角度を変えられないアンカーは泥質ではほとんどきかない事を覚えておこう。 ボートの船長は、海底の地質や水深を選び、絶好のポイントにアンカーを打ってこそ本来のアンカー能力を発揮させることができる。 アンカーを甘く見てはいけません。

23−26ftクラスのアンカー比較
モデル名 フォートレス ガーディアン ダンフォース 日本フレーク
製品型式 FX7 G11 H1200 10kg
用途船種 16-27ft 23-27ft 18-26ft 23-27ft
描パワー 315kg 338kg 540kg 405kg
自重 1.8kg 2.7kg 3.8kg 10.0kg
レシオ @175kg @125kg @142kg @40kg
材質 アルミ アルミ HTスチール 亜鉛メッキ
分解 不可 不可
アンカーは自重で効くのではなく、その特殊な形状で効くのである

    【アンカーを上手に効かせるためのコツ】
  1. ボートのバウデッキの高さから海底までの距離の5倍の長さのロープを使用する。1:5の法則。
  2. フレーク角度は、硬い地質では32度ポジション、軟らかい地質では45度ポジションが最適。
  3. より遠くに水中を泳がせるためフレークを水平にし、できるだけ風上に向かって差し入れる。

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