エンジン関係のインストルメントについては、前号に紹介したとおりだ。今回は、エンジン以外の燃料系統に関するメーター類を取り上げてみよう。
【フューエルメーター】
フューエルメーターとは、燃料タンク内の残量を計測する燃料計のことである。
運転席で確認するセパレートタイプと燃料タンク自体に設置してあるダイレクトタイプがある。
アルファベットの「E」は、空を表すエンプティーの頭文字、「F」は、満杯を表すフルの頭文字だ。
では、どうやってその残量を計っているのだろうか。
ガソリンタンクに設置してあるセンディングユニットと呼ばれる「フロート」の浮き沈みから電気抵抗を発生させ計測しているのである。
フロートは、針金のようなアームによって支えられおり、フロートの位置によって計測値が異なってしまうという欠点がある。
ガソリンタンクの深さにあったユニットを設置していないとメーターでは、「E」を示していても実際は半分もの残量がある場合もあるのだ。
通常、「E」に振り切っても若干残量があるようにフロートを設定しているから、ガス欠になる前に給油することができる。
逆にアームが長すぎてしまうとメーターでは、3分の1の燃料が残っているはずなのにガス欠になってしまう場合があるので気を付けよう。
ちなみに貴方のボートのガソリンタンクにもフロートユニットが付いているはずなので、メーターに狂いがある場合は、簡単にゲージの調節ができるはずだ。
もし、燃料計が動かなくなつた場合は、ユニットが錆びて接触が悪いかフロートがはずれていることがあるので覚えておこう。
当然、簡単な原理だけなので自分でメーターを新設することも簡単だ。
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【燃料漏れ探知計】
ボートには、プロワーモーターと呼ばれるエンジンルーム用の換気扇が備えられているが、何のために付いているのだろうか。
通常は、エンジンをスタートさせる前にこのブロワー作業を行う。
これは、生ガスなどがエンジンルームに充満している場合にバッテリーの火花などが引火して爆発するのを防止するためだ。
そこでこのメーターの登場だ。このメーターのセンサーをエンジンルームに設置しておくことで、
エンジンルーム内の環境をインジケーターやアラームでモニターすることができるのだ。
マンションなどに設置してあるガス感知装置と同じだと思えばいい。
古いガソリンタンクを使用している場合などは燃料漏れをいち早く検知し事故を未然に防いでくれること間違いなし。
設置は簡単だからトライしてみるのもいいだろう。
また、設置した後でも安心せず事故防止のため運転前にはできるだけブロワーを回すよう心がけよう。
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