ボート好きのオーナーであっても、季節が冬を迎えて寒さが厳しくなるとマリーナに訪れる機会が少なくなってきている。
人によっては、ゴールデンウィークと夏休みしかボートを訪れないオーナーさえいる。
そこで今回は、ボートを離れていてもメンテナンスができるアイテムを紹介しよう。
【湿気対策のアイテム】
冬になり、空気が乾燥してきているとは云え、水辺の近くにあるボートの内部は、乾燥しにくいものだ。
特に輸入ボートの場合、クッションが湿っていると乾燥させるのに大変。
そこで「ゴールデンロッド」というアイテムが役に立つ。
これは、主に室内を乾燥させるための簡易乾燥装置であり、米国ではボートを問わずキャンピングカーや自宅の台所の下、タンスの中などで使用しているアイデア商品だ。
熱を発するのだが、決して火事になるような事はなく安全設計となっている。
私は、このゴールデンロツド2本を係留中のボートのVバースとエンジンルームに設置してみたが良好だ。
特にエンジンルームが乾燥することでエンジンがかかりやすくなる点は見逃せない。
また、カビの繁殖を抑制し空気をカラっとさせてくれる。
但し、100Vで作動するので陸電を使用できない方には残念。
【大事なプロペラの保護】
ボートを保管する方法は、マリーナでの陸上保管と係留保管の2通りの方法が一般的だ。
ボートの足であるプロペラは、金属の中でも柔らかいアルミ素材で作られている場合が多く、一年を通して潮風にさらされているか、海の中に漬けたままの状態だ。
プロペラは、その役割上、外部からの衝撃に弱く、また、保護塗料ものりにくいので保管の仕方次第で耐久時間が変わってくるのだ。
しかし、日本のシーズンオフの期間は長く、数ヶ月も訪れることがないこともありメンテナンスが心配だ。
そこで「プロペラソックス」というアイテムがある。
ボートの足にあたるプロペラにも「ソックス」を履かせて外部の衝撃や海中生物の付着から守るというものだ。
もちろんプロペラにカバーをつけることで歩行者が間違って接触した場合であっても、歩行者に傷つけることがないので安心だ。
米国では、30フィート以下のトレーラーボートは、自宅のガレージに保管することが多く、子供が誤ってプロペラに接触する事故もあり、保管時はプロペラソックスを履かせていることが常識となっている。
また、係留しているボートのプロペラは、船底塗料が剥げ耐久性が弱っている。
春になってオーナーが訪れた時には、海草や貝が付着しプロペラが全く役に立たない状態になってしまうことも少なくない。
プロペラソックスを履かせておけば、海草や貝がプロペラに付着するのをある程度防止できるので、係留しているボートオーナーの方は試してみる価値があると云えよう。
注意事項がひとつ。私も経験があることだが、ソックスを履かせたままでエンジンをスタートさせない事。ソックスがはずれてフリスビーのように飛んでいってしまうぞ。
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